

一人歩きするブランド
2011-12-27

市場は需要と供給のバランスによって成り立つ。これについてくどくど書くのはやめましょう。
買ってくれる人がいる限り、一部有名銘柄の高値は下がることはないでしょう。おそらく、インドやブラジルなど今後も富裕層が増えそうな国がある限り、かつて日本人も1回は飲んでみたいと思ったのと同じように、有名銘柄を経験したいはずです。
こういう現象はワイン以外でも起こっていますね。ヨーロッパのファッションブランドなどは、かつて日本で成功したビジネスモデルで、新興国で儲けようとしています。
ただ、日本人がブランドに飛びついたバブル以前の時代と現在では、様々な状況が違ってきています。
ワインに限らず、醸造技術は非常に発達し、情報の共有化?も進みました。その気になれば、ある程度以上の品質を造り出すことが可能になったといいます。
ですから、数万円も積まなくても、数千円のレベルでそこそこ美味しいワインを入手できるようになりました。
それでも依然としてブランドが強いのは、既に書いたようにブランドにお金を支払える新興勢力が生まれ続けているのと、やっぱりワインが難しい飲み物だからでしょう。
でも現在の有名ブランドワインの価格は高過ぎます。ほとんど神話化したブランドは、中身の実力をはるかに越えた価格で取引されています。