

シャンパーニュとケスタ
2013-05-01

シャンパーニュ地方の中心地、ランスの緯度は北緯49.5度。一方、ボルドーの緯度は北緯45度。その差4度ではあるが、ボルドーには暖流という強い味方がある。
北緯49度というと、日本では北海道の旭川よりも北である。そんな北の冷涼な場所にあるシャンパーニュがぶどう栽培に適したテロワールになるには、ケスタ(cuesta)という地形が大きく寄与しているのだそうだ。
ケスタの詳細は、ケスタ に図解入りで詳しく出ている。
要は、そのケスタという地形によって、シャンパーニュ地方には斜面ができた。まっ平らなままでは十分な糖度や収量が得られなかった土地が、傾斜によって改善されたわけだ。
北緯49度の平地の夏至(太陽が最も高い日)の日射角度は、地軸が23.4度傾いているから、
90-(49.5-23.4)=63.9度
となる。
しかし、仮に15度の斜面になれば、単純に日射角度は15度分プラスになるわけだ。
難しく数字を並べるまでもなく、仮に南に向かって15度の斜面であれば、北緯にして15度分南と同じになるというわけ。
シャンパーニュは残念ながら南向きというよりは、南東向きに斜面が形成されているそうだが、それでも大きな恩恵を受けられる。