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おすすめ本 「ワインの謎解き」

2013-06-25

写真


1998年初版の、安間宏見著の本です。この方は「桜喰亭」というワインレストランを経営されている方で、独自の視点でワインをわかりやすく解説した内容になっています。



■ 実はちょっとマニア向きかも



「AOC」を原産地呼称証明と訳すのはおかしい・・・とか、
「高い」と「いい」と「うまい」は関係ない・・・とか、かなり
ズバリと常識?を覆すことを言っておられて、まさにおっしゃるとおりと私は思いますが、けっこうマニアックかも知れません。


しかし、多少ともワインの経験があって、飲むにつれ疑問を感じている人にとっては、とても明快に解を提供してくれる本です。



■ ワインの全体像を知るにはとてもいい本



実は私、写真の単行本ではなく、文庫本を古本で買って読みました。文庫本で380ページで、厚さは1.6センチ。ほとんどがフランスワインを中心に書かれているので、フランスワインを代表としてワインの全体像は網羅されています。



内容は多岐にわたっていて、もちろんぶどうの品種、気候とぶどう、土壌や地質学的な歴史を追った記述、流通と価格など、いろいろなことがわかります。しかし、個々についてはそれほど詳細に触れられないことはいたしかたないというところでしょうか。



■ 面白かったセカンドラベルに関する記述



ボルドーの有名シャトーのワインにセカンドラベルのあるものが存在することは、少しワインをかじった人なら知っていることです。では、なぜセカンドが? という部分で、面白い推論を書いておられます。それが本当かどうか、私は知りません。



氏いわく、ネゴシアンが牛耳っているボルドーのワインの場合、シャトー(造り手)は、法律にもネゴシアンとのしがらみにもがんじがらめにされて、安定はしていても意欲を失ってしまう。しかし、意欲の喪失は品質の劣化にもつながるので、シャトーが自由にしてもいいモノとしてセカンドラベルをネゴシアンが認めたのだろうというような主旨でした。実際はどうなのか? また、真実を知る機会があれば報告したいと思います。



■ 上記は一例で、面白い解釈がいっぱい



すでに書いたように、なんでこのワインはこの値段でこんなに美味しいの? とか、なんでシャブリは白ワインだけなの? とか、何か疑問を感じたら、まずこの本を読んでみると、それこそ「謎」が解けるかも知れません。



著者はこの本を書かれるまでに、相当沢山の本も読まれ、自分で味わい、売買もしてから、独自の切り口で解釈を試みておられるようです。初版が10年以上も前なので、実際にはもう修正を必要とする個所もあろうかと思いますし、かなりユニークな部分もありますが、読んで損はしないと保証します。



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