

古いワイン本の選別10 「ワインの話」
2013-08-12

「ワインの話」 湯目英郎著 1984年発行(新潮選書)
著者はサントリーの社員さんである。
私はこの本の内容を本当にぜんぜん覚えていなかった。なぜだろう?
今読むとなかなか面白いのだけれど、おそらく1984年当時は読んでも面白いと思わなかったのではないかと思う。
話は「ワインの起源」から始まる。そして、物語の中に登場するワインの話なども登場する。著者は東大農学部出身だから、発酵等、ワインができるまでの科学にも目を向けていて、そのような記述もたびたび出てくるものの、体系的にこの本にまとめたという感じではない。
日本人がワインというものを理解しようとするときに知る様々なことが書き連ねられているという感じ。
著者や編集者には失礼かも知れないが、もう一つ整理されていなくて、読みづらい本であることは確かだ。ただ、しっかり読めば宝物が隠れているかも知れない。
取り置くか捨てるか、もう一度しっかり読んでから決めようと思う。