古いワイン本の選別2 「ワイン道」
2013-07-08
今回は、「ワイン道」 葉山孝太郎著 1996年初版。
■ ミーハーな書き口だ
葉山孝太郎氏はウィキによれば、自らをおちゃらけワインライターと言っているらしい。
有名ワイン虎の巻など、にわか仕立てでワイン通ぶるにはこれだけの知識を持っておこう的な内容に溢れている。今回読み返した時に、これはバブル時代の本だろうと思ったが、実はもう少し新しかったのでびっくり。
それでもワインライターさんであるから、まともな事ももちろん書いてある。
■ さすがにマスコミや出版関係のエピソードは面白い
パーカーやワインスペクテーターに関しての記述も、それらをヨイショするのではなく、そこそこ核心を突いた内容になっている。
結局パーカーは濃いワインが好きなんだとか、ワインスペクテーターは一握りのお金持ち向けなので、一般のワインファンから嫌がられているなど・・・。
■ 結論としては捨てることに
軽い読み物としてはいいかも知れないが、とって置くほどの価値はないと私は判断した。
これを読んで喜ぶような人は、先般話題になった村上春樹の「色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年」をオープンカフェでカバーを付けずに見せびらかして読むような人物だと思う。