
古いワイン本の選別8 「ワイン通が嫌われる理由」 CATEGORY:本・テレビ 2013-07-25 
「ワイン通が嫌われる理由」 レナード・S・バーンスタイン著
渡辺照夫訳 1996年初版。
この選別作業で初めての翻訳本です。
レナード・バーンスタインといっても、あの有名な指揮者ではありません。 ※著者が指揮者と間違われたエピソードも載っています。
表紙の帯には田崎真也氏のコメントがあります。
さてこの本の特徴は・・・
● 著者はニューヨーク在住なので、当時のアメリカにおけるワインの価値観がわかる。おそらく、その価値観は今も続いているところがあるようなので、アメリカでの価値観を知る読み物としては面白いです。
● やたらと、1952年のボルドーだの、古いヴィンテージの話が出てきます。フランスのワインについての記述は、まあどんな本にでも載っている感じですが、カリフォルニアワインについては、さすがにアメリカ人が書いただけに、へえそうだったんだーと思える部分もあります。
● 結局、ワイン通ぶるにはどうしたらいいか、みたいなところに紙幅が割かれています。別にワイン通ぶる必要はないと思うんですけどねえ。
ってことで、私には今後必要のない本と思われますので、捨てます。

古いワイン本の選別7 「茶の間のワイン」 CATEGORY:本・テレビ 2013-07-23 
「茶の間のワイン」 山本 博著 1975年初版
茶の間という言葉が時代を物語っている。おそらく私がワインを飲み始めて2冊目くらいに買った本だと思う。内容を全く覚えていなかった。
● 茶の間=普段飲みのワインという意味である。ワイン本といえ
ば、ボルドーのグラン・ヴァンから始まるのしかなかった時代
に、新しい切り口で書かれた本ということになる。
● しかし、内容は難しい。これを読んで理解するには、かなりの
経験が必要のような気がする。今でこそ500円やそこらのワイン
がコンビニやディスカウントストアで売られているが、当時はそんな安いワインは日本で商品にならなかったようだ。当時をおぼろげに知っている私には珍しくもないが、若いワインビジネスにかかわる人にとっては、一種の歴史書になるかも知れない。
● 書かれている内容は今でも概ね当たっているが、いかんせん古すぎるので、私にはもうあまり役に立たない。
従って、この本は処分することに。
《以下加筆》
ワインの味について語るのは無理! みたいな感じで著者が引用したアレック・ウォー氏の発言に同感する。
「ビロードのようななどという言い方は、誠に不正確極まる。ビロードにどんな味わいがあるというのか?」等々。
一方、日本料理とワインが合わないというような記述があるけれど、私はこれには反対の立場だ。
辛口のシャンパーニュや白は、十分に刺身などにも合うし、あまり重くない赤は、煮魚や鍋物にも合う。
ワインと料理については、また別稿で書きたいと思っているが、最近私が思うのは、超甘口でない限り、ワインさえ美味しければ、また料理さえ美味しければ、難しいことを言わなくても合うと思い始めている。
しかし、この「美味しければ」というところがミソ。

古いワイン本の選別6 「シャンパーニュの本」 CATEGORY:本・テレビ 2013-07-18 
何ともストレートな題名だ。
「シャンパーニュの本 ~今日はシャンパンを楽しもう~」 シャンパーニュ委員会(CIVC)日本事務所監修 1997年発行
● 全ページカラーのきれいな本。
● 有名どころのブランドの紹介が主。
ただし、この本に掲載されているブランドは、有名すぎて、割高か、品質が伴わないかのどっちかという傾向があると思う。
● 書かれている内容も入門版で、たいしたことはない。
よって、この本は処分することにする。

古いワイン本の選別5 「土着品種で知るイタリアワイン」 CATEGORY:本・テレビ 2013-07-12 
「土着品種で知るイタリアワイン ~主要100品種ガイド~」
中川原まゆみ著 2007年発行である。
イタリアのワインはフランスと違って、ともかくぶどうの品種の
バラエティが多い。そういう意味で、面白い切り口の一冊である。
100品種が、アルファベット順に並んでいて、さらに同じ品種の別名なども掲載されており、索引も充実している。
私の興味は、そのぶどうで造ったワインは、どのような個性に仕上がるかという一点なのだが、それについては全く役に立たない。
というのも、結局は、味や香りを言葉で表現することの限界があるからだろう。
その品種の起源や、過去の記述、エピソードなどを知るには良い本である。
なお、この本をしても、当WISTORYで登場した品種で不明なものがある。
とりあえず、この本は置いておこう。

古いワイン本の選別4 「ワイン学」 CATEGORY:本・テレビ 2013-07-11 
「ワイン学」 ワイン学編集委員会編 1998年初版。
現在も販売されている模様。
この本の特徴を以下に箇条書きにします。
● 多数の学者が出筆して構成された、かなり科学的な本である。
● ワインの発生に始まり、ぶどうの栽培(ここは農学的な部分)、発酵(醸造学、化学的な部分)、生産、味わいなどが網羅されている。
● 写真やデータ、図などが豊富。
全体として、情緒性はないが、ワインがまずは農業であり、発酵の化学によってその結果としてのワインが誕生するのだから、ワインを知るには良い教科書である。
よって、この本は残しておくことにした。 |
TITLE INDEX (本・テレビ)
2013-07-25 古いワイン本の選別8 「ワイン通が嫌われる理由」
2013-07-23 古いワイン本の選別7 「茶の間のワイン」
2013-07-18 古いワイン本の選別6 「シャンパーニュの本」
2013-07-12 古いワイン本の選別5 「土着品種で知るイタリアワイン」
2013-07-11 古いワイン本の選別4 「ワイン学」
2013-07-10 古いワイン本の選別3 「ワインジャーナリストが唎く」
2013-07-08 古いワイン本の選別2 「ワイン道」
2013-07-05 古いワイン本の選別 「ワインを聴く」
2013-07-02 「ワインの基礎力 70のステップ」を読んで思ったこと
2013-06-25 おすすめ本 「ワインの謎解き」
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